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セミ・チェスターフィールド その1
チェスターフィールド・コートは、昼夜兼用の盛装用オーバーコートの代表格として知られています。

セミ・チェスターフィールドとは、その略式のオーバーコートのことで、上衿のビロードを省略したり、胴の絞りを少なくしたりした、要するにチェスターフィールドからクラシックなディテールから幾つかを削ったものです。
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           1944年の広告より

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          1955年のカタログより

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          1976年のカタログより

ブルックスブラザーズのセミ・チェスターフィールドは、同社の定番的商品の一つだったようで、オウンメイク(完全自家工場製品)のものには「Dorset coat」という名前が付けられていました。

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          1988年のカタログより

346(製造委託製品)ラインには、「Devon」という名前が付けられていたようですね。

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        1990年の日本語カタログより

これはオウンメイクであるDorset coatの、素材が総カシミアのもの。貨幣価値換算すると、現在で税込36万円くらいになりますね。
by yabushun | 2012-01-08 12:02 | OVERCOATS | Comments(29)
Commented by shuzo at 2012-01-10 13:13 x
yabushunさまこんにちは。私のFBページを読まれていたらご存知かもしれませんが、この1~2年、購入しようと狙いながら様々な障壁に邪魔され延び延びになっていたチェスターフィールドコートを、この一月十五日前後、やっと購入になります(^-^;)とはいってもyabushun様おっしゃるように、ベルベットのカラーなどは省略されてるので、セミチェスターの部類かもしれません。1936年製作のオースティンリードのコートで、30年代らしくシングルのピークトラペル、フライフロントになります。肩幅も、美しい曲線のウェストも誂えたようにぴったりで、なおかつ背丈も117センチと、自分の持ってるコートに比べても上回るロングなジャケットで、購入が非常に楽しみです。当日はわざとスーツのみという寒いカッコで行って着て帰るといううれしがりな行動を取ろうかと思いつつも、寒いんでやめとこうかとか及び腰な毎日です(^-^)
Commented by yabushun at 2012-01-10 14:20
噂のオースティンリードのコート、遂にですか!
是非、画像を拝ませて下さい!迫力あるのでしょうね〜。
1936年製・・・凄いなぁ〜。
私も、その頃のBBのオーバーコートがあったらなぁ〜、と夢想してしまいます。
shuzo様の胸の鼓動、伝わって来ますよ。(笑)

ところで、イギリス製でシングル前のピークトラペルのコートって、そんなに珍しくないのでしょうか?
Commented by Shuzo at 2012-01-10 17:23 x
yabushun様コメントありがとうございます!!ちなみに秋ごろから使用しておりますちょっと赤いフィルターのかかったFacebookの紹介画像、あのやる気のない顔の写真はちょうど件のチェスターフィールドコートを着ております。とはいえ肩周りまでしかわかりませんが(;´д`)それからシングルのピークトラペルのコートは普通にあったと思います。スーツもピークトラペルのシングルのスーツはホントに多いですね。この時代。ちなみにこのデザイン、英国デザイナー、ハーディーエイミスは『ツイードサイドや乗馬服の系譜であるシングルにリーファージャケットの子孫であるダブルのピークトラペルを付けている、これは全く正統ではない。仕立てミスだ』と全否定しておりますが、私はハーディーエイミス卿のその説を否定します(´∀`)テイルコートやモーニングコートの子孫であると思えば良いんじゃないのかなあ…と。シングルのジャケットにちょっとフォーマルな味付けをするのにラペルをピークにするくらいアリじゃないかと。何よりエイミス卿がまだ若く、仕立てにも携わってなかった時代に既に普通に作られてたスタイル……先輩達が作ったスタイルなのに、ようも言下に否定するなあ…と。(´∀`)
Commented by Shuzo at 2012-01-10 17:47 x
そしてそのピークトのシングルのデザインは1920年代にアメリカのハリウッドから持ち込まれたと、Facebookで友達になった英国テイラーでのビスポークに精通しておられる方にご教示いただきました。正直、その英国通氏の説に僕はかなり否定的です。(´∀`)それは『英国テイラーは百年間、スタンダードな形しか作らないんだよ。』と主張したい英国テイラー達に吹き込まれただけじゃないかと(´∀`)そりゃ彼らにしてみればシングルのピークトラペルなんて『そんなこれ見よがしなデザインはアメリカが持ち込んだんだよ。』と。昔ははっちゃけてたことは隠したいんだとおもうんですけどねえ。だって1920年代~1930年代のアメリカのの写真をみてもシングルのピークトラペルなんてほとんど出てきません。逆にその頃の英国はシングルピークトラペルはめちゃくちゃ多く、その影響で米国でも40年代ごろからちらほら多くなってくる印象があるんですよ。(ちなみに僕が持っている古着のスーツはすべてシングルピークトラペルです。(´∀`)デザインを選んだ訳でもなくたまたま体型に合ったのが全部そのデザインなんですが、もうひとつ、古着屋で観てても、ノッチトラペルのモデルの方が少ないんです(;´д`))
Commented by yabushun at 2012-01-10 22:51
ご丁寧、かつ説得力のあるコメント、感謝致します!
shuzo様だからこそ聞ける、貴重で力強いお話です!
体裁を整えた通説を根元からグラグラにされる様子、まるで考古学か歴史の本を読んでいるようで痛快です。
このブログの読者は、私に感謝して欲しいですね。(笑)

何事もそうですが、我々はどうも頭デッカちで、こうあるべきみたいな考えに陥りがちですね。
あと、英国贔屓の方は、悪しき物は全て米国から来た、みたいなコト言う方も多いですね。(笑)
Commented by shuzo at 2012-01-11 13:57 x
yabushun様ありがとうございます!FBでも時々言うんですが、自分は「服飾考古学」的な見地からものを言ってる、と。古着屋で見た古い洋服の現物の仕様をみて、古い映画や写真を観まくって、その立場から当時の服飾を推測するという・・・まさにおっしゃるとおり考古学的な見方と自分でも思っておりました。なのでテーラーでの誂えを主軸にした着道楽の方々と意見が一致するはずがないですね(^-^)
確かに英国びいきの人は、エキセントリックな物はアメリカの影響でしょ?みたいな人、いますよね(^-^)エキセントリックと超保守的なものがせめぎあってるからこそ英国は面白いと思うんですが・・・FBでもおなじみ、30SでもJETSETの名前で登場した大西氏によれば、ヘンリープールに「うちでは30S風の太いパンツは作らない」と言われたそうなんですが、白州次郎のトラウザースなんかバギーばっかりやん!と(^-^)やっぱり英国のテーラーって嘘つきやなあと思ってしまいます。
Commented by yabushun at 2012-01-11 16:02
私には、shuzo様のそういうスタンスがグッと来るんです。(笑)
だから文章も借りて来た言葉などでなく、ご自分の言葉で語られる。ご自分の意見が述べられる。
その辺に転がっているチャラい洋服オタとは違い、迫力満点です。(笑)
Commented by yabushun at 2012-01-16 18:53
shuzo様!FB見ました!
オースティンリードのコート、無茶苦茶カッコ良いではないですか!
写真だけでも仕立ての良さが伝わって来ますね。
ラペルの形も着丈も良いですね。
決定的なのことは、凄く似合っていることでしょう。
おめでとうございます!
Commented by yabushun at 2012-01-16 19:56
あれからshuzo様説を裏付けるべく、オーバーコートのラペルについて調べているのですが、「エスカイア版20世紀メンズ・ファッション百科事典」で、1925年のハート・シャフナー&マークス社のシングル前ピークド・ラペルのコートに関し、「英国調の影響。幅の広いピークド・ラペルとシャープド型のボディ・ラインが特徴」という説明がありました。

その他の写真やイラスト、資料を見る限り、この時代のアメリカでは、このハート・シャフナー&マークス社のようなシングル前ピークド・ラペルのコートは、shuzo様の仰るように、かなり異質なんですね。

ピークトのシングルのデザインは1920年代にハリウッドから持ち込まれた、という説は、当時のイギリスとアメリカの影響関係から見ても、違う気がします。
Commented by shuzo at 2012-01-18 15:39 x
yabushun様、FBご覧頂きありがとうございます!。お褒めの言葉、恐縮の至りです。そしてシングルピークの形について調べていただいたんですね。有り難うございます。エスクァイアの、その本、自分も持っているのに確かめてませんでした(^-^;)基本的に当時のアメリカは英国追従だから、英国にない型を英国に持ち込む(提案する)という本末転倒なことはやらなかったと思うんですよね。英国が提案するかたちをそのままやるというのがかっこいいとされた時代だから・・・。そして英国の趣味を残しながら肩幅を大げさにしてみたり(ボールドルック調)アレンジしすぎで本筋を外れた辺りから英国趣味は魅力を失い、英国追従ではなくアメリカのアイデンティティ主体で行く傾向になってBBを代表するトラッドスタイルが台頭したんでしょうね。以後、アメリカのシングルからはピークトラペルは消えうせる事となります・・・。
Commented by yabushun at 2012-01-18 18:09
ここ数日、kenaoki様に非公開コメでBBのディテールについて説明していただいています。
私はそこまで専門的なコトは語れないし、わかっていませんでした。
そんな私が言うのですが、英国贔屓の方で、アメリカン・クロージングについて理解がない方、多いですよね。
あっ、言っちゃった。(笑)
歴史的には単に基軸通貨がポンドからドルに移行したのでなく、アメリカ独特な嗜好、美意識みたいなものがつくられていったこと、その歴史的意義もあるとは思うのですがね。

私は「エスカイ版〜」を目ん玉飛び出る値段で買いましたが、BBの販売員の方には全員、無理してでも手に入れて欲しいと思っています。
Commented by sakasaka at 2014-11-27 17:35 x
はじめまして。以前より愛読しておりましたsakasakaと申します。
実は一つ伺いたいことがありコメントいたしました。
最近この記事にあるチェスターに似たBBのコートを手に入れたのですが、タグにBROOKS BROTHERS  ESTABLISHED 1818 DRY CLEAN ONLY MADE IN USA OF IMPORTED FABRIC
とあります。このタグがついたコートは果たしてオウンメイクなのかどうか知りたく思っております。
オウンメイクであればMAKERSとあるのは存じておりますが、こちらにはそのような記載やゴールデンフリースの記載もなく、どのようなレベルのコートか分かりません。
ご存じであればお手すきの時で構いませんので教えていただきたく思います。よろしくお願いいたします。
Commented by yabushun at 2014-11-27 18:49
sakasaka様、はじめまして。
ご高察通り、OWN MAKEではありません。製造委託製品です。
ちなみにOMはボタンホールが手縫いになってます。
OMでなくとも昔のBBのオーバーコートは味があると思います。
是非シルクのマフラーにペッカリーの手袋、ソフト帽、そしてご高齢ならばステッキを持ったコーディネートでキメて下さい。(笑)
今後とも宜しくお願い致します。
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-27 20:46 x
今晩は。
ドーセットのカシミアは、紺無地ですか?
黒ラベルのドーセット所有しております。紺のヘリンボーンですが、スコッテッシュツィードにしては、柔らかく、良い生地なんですよ。ラムズウールが、入った生地もあったようですが、カシミアっぽくもあり、ぢ、イタリアのカシミアみたいにあんなに柔らくはないんですのね。
Commented by yabushun at 2014-11-27 22:44
坂田様、Dorsetのカシミアは紺と黒を持ってます。黒はGolden Fleeceネームです。
kenaoki様がFBでGFネームのNo.1サックをアップされていましたが、初期のものはスーツもMartin Greenfield製でなくOMなんですね。

黒ラベルですか。この時代のものは本当良いですね。
OMは何と言ってもまず生地が良かったと思います。IMPORTED FABRICの産地は英が多かったと思います。最近の伊ものとの比較は、伊製を殆ど持ってないので分からないのですが(笑)、言わんとするところ何となく理解出来ます。

余談になりますが、サイト「Japan Gentleman’s Lounge」の最新記事で、赤峰幸生氏がコートについてアップされていて、『かねてより、「重たくなければコートではない」が持論です。』と書かれているのを読み、シビれておりました。(笑)
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-28 12:42 x
というこは、カシミアは、無地ですね?とやはり、違うということですね、ヘリンボーンは。
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-28 12:46 x
あっ、それと、そでのボタンついてます?カタログでは、ボタンが見当たらないのでわ、もともた、付けないものでしょうかね。BB青山本店で、購入された方のは、ボタンがついておりました。
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-28 13:09 x
もう一つ、フライフロントの一番上のボタン、古いカタログでは、段返りみたいに、外すみたいですが、どうされてます?
Commented by sakasaka at 2014-11-28 14:53 x
お忙しい中ご返事ありがとうございます。
やはり委託製造品でしたか。
じつはオウンメイクのドーセット(だと思います)を所有しておりあまりに気に入ったので、おそらく同じだろうと思いよく見もせず購入してしまったお品です。確認してみると確かにボタンホールは機械縫いです。内ポケットの作りも違いました。
またシルエットもオウンメイクのほうがウエストが絞られていて色気があります。素材はツイードヘリンボーンでおそらく同じだと思いますが……。
教えて頂きありがとうございました。
ちなみに私のオウンメイクのドーセットには袖ボタンがついており、委託品のほうはボタン無しです。

これからもよろしくお願いいたします。
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-28 19:57 x
sakasakaさん
はじめまして。
ボタンは、2個ですか?
Commented by yabushun at 2014-11-28 20:14
坂田様、今風のカシミア混のヘリンボーン・ツイードなんてお洒落なもの、当時なかったのではないでしょうか?柔らかさはエイジングによるもので、それを可能としているのが織りと糸の違いなんだと思います。
カシミアは無地です。物凄く分厚い生地で、これまた今風にテカりのあるものではありません。
袖ボタンに関しては、略式のチェスターフィールドですから、無くておかしいと言ったことにならないと思います。
あと、比翼仕立ての一番上のボタンですが、段返りっぽくなっていますね。私は外して着てますが、これも好みではないでしょうか。
Commented by yabushun at 2014-11-28 20:15
sakasaka様、御丁寧に返事を頂きまして嬉しいです。ガッカリしないで下さいね。(笑)BBですからOEM先も、それなりにシッカリした所だと思います。同じようなコートをお持ちなのですから、仕様等の違いを細かくチェックされてみて下さい。私は趣味でそんなコトやって来ました。(笑)
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-28 20:46 x
どうもありがとうございますございました。
Commented by kenaoki at 2014-11-29 04:08 x
トップコート(オーヴァーコート)の袖になぜボタンがないのか、新入社員の頃から随分と尋ねました。トップコートはその名の通り
これより重ね着するものはないので、袖にボタンはあえて必要ないと言われました。僕の拙い記憶では、トップコートの袖にボタンが付くようになったのはマークス&スペンサーに買収されて以降、即ち1989年秋冬のシーズン以降であったように思われます。
Commented by 坂田雅信 at 2014-11-29 12:57 x
ケンさん
どうもありがとうございます。
Commented by 坂田雅信 at 2015-08-06 21:13 x
ご無沙汰しております。
サルスベリーのツイードコートですが、ライナーに、アルパカがはってあるものみたことありますか?衿から背中の途中までは、普通のライナーでそれから下が、アルパカのライナーになってます。極寒ようですかね。

Commented by 坂田雅信 at 2015-08-06 21:38 x
謎が解けました。多分後付けでしょうね。
Commented by yabushun at 2015-08-07 02:30
昔(戦前)は、Salisburyではありませんが、アルパカやシープスキンを使ったコートがありました。もっと昔に遡りますと、ビキューナ(!)を使ったものが結構あります。

ちなみにダブルのSalisburyの名称は、1920年時点で既に存在していたことをカタログで知りました。ポロ・コートはホワイト・キャメル(!)が載ってます。
Commented at 2017-09-20 12:47 x
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