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As Time Goes By
映画「カサブランカ」(1942年)より。



イルザ(イングリッド・バーグマン)がリック(ハンフリー・ボガート)の店を訪れた時、ピアニストのサム(ドゥーリー・ウィルソン)に「As Time Goes By」をリクエストします。

サムは「そんな曲忘れてしまいました。メロディーも浮かびません」と、若干ビビりぎみにトボけます。

しかし、「想い出して。こんな曲よ」と、イルザが歌い出し、仕方なく歌うはめに。

ギャンブル・ルームの扉が開き、リックがこの曲を聴くと、ムッとして、急ぎ足でピアノの方に行き、「サム、この曲はもう弾くなと言っただろう・・・」

次の瞬間、彼は、イルザを見て言葉に詰まり、サムは演奏を中断。

そして、見つめ合うリックとイルザ。

リック、ショックを隠せな〜い。(笑)

サムは、さっさとピアノを片付けはじめます。



リックとイルザの、劇的な再会のシーンであります。 
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「As Time Goes By 」は、元々は、1931年のブロードウェイ・ミュージカル「Everybody's Welcome」のために、ハーマン・ハプフェルド(Herman Hupfeld)が提供した曲でした。

この歌は、初演前から、ルディ・ヴァリー(Rudy Vallée)が、ラジオ、レコード(1931年録音)で紹介し、そこそこのヒットとなります。

しかし、曲が本当に有名になったは、「カサブランカ」に使われてからです。

裏話になりますが、音楽監督のマックス・スタイナー(Max Steiner)は、この「As Time Goes By 」が気に入らず、別の曲での撮り直しをプロデューサーに直訴しております。

しかし、イングリッド・バーグマンが、次回作の「誰が為に鐘は鳴る」の撮影に入っており、髪を短くカットしていたので、撮り直しは実現しませんでした。

映画が公開されると、この歌の人気は一気に高まるのですが、当時アメリカ・ミュージシャン連盟が一切の録音を禁止するレコーディング・ストライキに入っていたので、RCAビクターは、ルディ・ヴァリーの昔のレコードを再販することに。

そして、これがミリオンセラーとなります。


Rudy Vallée「As Time Goes By」


良く知ってる「You must remember this~♪」の、その前の部分の歌詞が聴けます。

アインシュタインさんの理論なんてウンザリ、と科学の進歩を攻撃していますね。(笑)

この歌は、どんなに時が変わろうとも、愛は変わらないもの、「愛は勝つ」と、まるでKANの歌みたいな歌詞なんですよね。
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ルディ・ヴァリーは、1920年代後半から30年代にかけて、バンド・リーダーとして、歌とサックスで活躍した美男子アーティスト。

声量が不足していた彼は、それを補うため、メガフォンを口に当てて歌うというスタイルで一世を風靡しました。



ボーカル・スタイルを表した言葉に、クルーナー(croone)という言葉があります。

囁くような優しい歌い方のことを言うのですが、元はある種の蔑称であったようです。

そもそも歌手というと、声量があることが条件の一つでした。

しかし、この時代、マイクロフォンという拡声器が発明、普及したことにより、ボーカル・スタイルに一つの革命が起こってくるわけです。

「都会的」とも言えるスマートに洗練されたこの歌唱法は、大衆の支持を得て、その後のポピュラー・ソングに大きな影響を与えていくこととなります。

ルディ・ヴァリーは、「クルーナー」と呼ばれた最初のスター歌手だったのです。



しかし、彼の歌い方は、初めから受け入れられたわけではありませんでした。

それは歌唱力の問題だけではなく、彼がポピュラー音楽史上、最初のポップ・アイドルだったことに起因していると思われます。

世界中が経済恐慌の渦に巻き込まれようとした時代、家は裕福で、イエール大卒のスポーツマンで、青い目した二枚目だった彼は、モテモテの存在だったようです。

こんなヤツ、男からしたら、普通は無視でしょ?(笑)

1950年代にエルヴィス・プレスリーが現れた時、多くのマスコミが「ルディ・ヴァリーの再来」と呼んだことからも、そのモテぶりは想像出来ると思います。



そんな彼の装いは、アイドル的なチャラさとは無縁で、なかなかのものでした。

ベスト・ドレッサーと呼ばれる人を参考にするより、こういう着こなし上手こそ、良い手本になると思うんですね。
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by yabushun | 2014-11-18 02:47 | MUSIC | Comments(4)
ちょっとした発見
口の左右両端に指を入れ、引っ張りながら、「文化の日」と言うと、「ウンコの日」になることがわかった。
by yabushun | 2014-11-03 19:06 | Comments(0)