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カテゴリ:KNITS( 3 )
ノーウィージャン・セーター
夏来たりなば、冬遠からじ・・・(笑)
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ブルックスブラザーズ 1939年のクリスマス・カタログより
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「ノーウィージャン(Norwegian)・セーター」とは、「ラップランド(Lapland)・セーター」とか「スカンジナビアン(Skndinavian)・セーター」とも呼ばれる、所謂「ノルディック(Nordic )・セーター」のことです。

スキー・ウェアとしての登場は、1931年頃。

1938年頃から、ファッションとしても着られるようになったらしいです。

このブルックスブラザーズのカタログでは、「Rohjel sweater」という名称が使われていますが、意味は不明。

ちなみに、「imported from Norway」とのこと。



で、ここからが本題です。(笑)

一番上の、セーターの柄、記憶して下さい。


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これは、1946年、スキーリゾート、サンバレーで撮影された写真。

サンバレー・スキー場と言っても、志賀高原じゃありませんよ。
アメリカのアイダホ州です。(笑)

左より、
サンドラ・ショー(元女優、ゲーリー・クーパー夫人)
ジャック・ヘミングウェイ(アーネスト・ヘミングウェイの長男)
イングリッド・バーグマン
ゲーリー・クーパー
そして、クラーク・ゲーブル です。
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ゲーリー・クーパーが着ているセーターに注目。
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おっと、上のカタログと同じ柄、つまり、ブルックスブラザーズのセーター、ですね。(笑)


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こっちは、数年前に、ブルックスブラザーズで販売されていたもの。

バーゲンの時、阪急メンズ大阪店で買いました。

これも、柄、同じでしょ?

つまり、yabushun ≒ ゲーリー・クーパー ちゅ〜コトですな。(笑)



ORIGINAL LOVE「Winter's Tale」1992年
by yabushun | 2014-06-28 22:27 | KNITS | Comments(3)
フェアアイル・セーター
米国ゴルフ黎明期の1910~30年代に、「プロの中のキング」として君臨し、「ピアニストのタッチと、金庫破りのデリケートさを持った男」と評された、ウォルター・ヘーゲン(Walter Hagen)。

彼は、全英オープン4度、全米オープン2度、全米プロ4連覇を含む5度、というメジャー大会優勝という記録を残し、ゴルフ史に大きくその名を残しています。

そのウォルター・ヘーゲンが、1922年につづき、1924年に全英オープンで2度目の優勝した飾った際、新聞記者にこう言ったらしいです。

「英国人が我々アメリカ人に勝とうとするなら、上着を脱いでゲームに専念することだ」
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          Walter Hagen(1920年)


英国紳士たちは、上着を着て、スポーツをして来たんですよね。

ゴルフについても、また然りでありました。

ちなみに、1920年代当時、プロゴルファーはクラブハウスの中へは入れませんでした。

あくまでクラブハウスは、会員か、そのゲストしか入れなかったのです。

プロゴルファーの地位が、それだけ低かった時代の話でもあります。



しかし、ヘーゲンの発言以前の1922年に、上着なしでプレーしていた英国人がいたんです。

それも、最も由緒あるセント・アンドリュース・ゴルフ場において。

それは、プリンス・オブ・ウェールズ(後のウインザー公)その人でありました。

この時着ていたのが、Vネックの「フェアアイル・セーター」だったんですねぇ〜。ハイ、正解〜。(クロコーチの真似して言ってます。)

余談になりますが、この有名な彼のスタイルは、フェアアイル・セーターは別にして、ウォルター・ヘーゲンの影響があったと個人的には考えているのですが・・・誰もそういう指摘をされませんね。(苦笑)
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1925年。プラスフォアーズと呼ばれる膝下4インチの長さのニッカーボッカー・スタイルの、皇太子時代のウインザー公のゴルフ姿。

この写真でも、ジャケットの下にフェアアイル・セーターを着ています。



以下、「LIPSETT BOOK : A to Z for BON VOYAGE―旅と海をめぐる、26文字の冒険」(2007年)より、山口淳さんの文章を引用させて頂きます。
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FAIR ISLE SWEATER(フェアアイルセーター)
海を股に掛けた、バイキングからの贈り物

 海の男のセーターとして広く知られるセーターには、漁師たちの労働着で実用着だった英国のガンジーセーター、そして、そのガンジーセーターのエピソードや出自の一部を借りることで新しい産業として貧しいアラン諸島の島民たちが世界に向けて売り出したアランセーターがある。いずれも、その基本技術を伝えたのは、編み物の発祥地といわれる北ヨーロッパや中近東まで勢力を広げ、その技術を習得したといわれるバイキングたちだったと信じられている。

 シェトランド諸島の南に位置するフェア島で古くから伝えられていた多色編みのフェアアイルの技術も、やはりそのバイキングたちがもたらしたものだといわれている。フェアアイルセーターは、もともとは貧しいフェア島の島民が、その多色編みの技術をセーターに転用して作り出した地場産業として生まれたものだった。しかし、20世紀初めになるとそれも下火になり、島は深刻な経済危機を迎えることになる。

 それを救ったのは、ファッションリーダーとして知られているプリンス・オブ・ウェールズ。そう、ブレーキング・ルールの天才として服飾史にその名を輝かせる、後のエドワード8世、ウィンザー公である。島民から贈られたそのセーターをプリンスは、由緒ある名門ゴルフコースに、ツイードのチェックのハンチング、ストライプのシャツ、グレンプレードのニッカーボッカー、アーガイルの靴下を合わせる掟破りの着こなしで現れ、世間の注目を浴びる。そして、それは世界中にニュースとして流れ、フェアアイルセーターは一気に大ブームを巻き起こすのである。

 果たして、それがスタイルセッターのプリンスの純粋なちょっとした遊び心からだったのか、フェア島の地場産業への追い風効果を狙っての確信犯的な仕業だったのかは、今となっては確かめようがない。
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   「Shetland Museum」のArchive Collectionsより


「フェアアイル(Fair Isle)」は、ノース語で「羊の島」を意味する「Frjóey」←読めません(苦笑)に由来する、シェットランド諸島を構成する孤島の一つです。

フェアアイル・ニット自体は、400年以上前からと言われるフェア島(Fair Isle)の伝統的編物だったわけですが、そもそもは、バイキングがビザンチン帝国より編み物技術を習得し、それが北欧やシェットランド諸島に広がった、という説があります。

19世紀中頃に島民がフェアアイル・ニットに注目し、シェットランド諸島の産業として編まれるようになり、これがフェアアイル・ニットが世間に広がるはじまりになったのですが、20世紀初頭には人気がなくなってしまい、再興を考えた島民たちが、1921年、当時のプリンス・オブ・ウェールズ(後のウィンザー公)にフェアアイル・セーターをプレゼントして・・・まぁ、再ブレイクするわけですね。
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       「エスカイア」1935年3月号より

1920年代に英国皇太子によってファッショナブルとされたフェア島産セーターは、1935年にはゴルフ・ウェアとして、またもブレイクしたのでした。

日本では、1979年〜80年代初頭、所謂「プレッピー」ブームの頃、流行りましたねぇ。



ところで、巷で適当な意味をつけて語られる、フェアアイル・セーターの編み込み模様=独特の多色使い&横段の幾何学模様についてですが、良く見ると、異文化ごった煮状態になっています。

ケルト文化と北欧文化の影響を受けた柄、 あるいはイスラム文化色の濃いスペインの編みの影響、北欧の伝統ニットに多いエイトスター(八つ星)と呼ばれる雪の結晶模様、クロス模様、OXの連続模様などなど。

1588年、アルマダ海戦の時にスペイン無敵艦隊の旗艦エル・グラン・グリフォンがフェア島に難破したという歴史的事実の影響か、スペインの十字架、ムーア式の矢、グラナダの星、バスクの百合など、 スペイン模様のモチーフも多く見られます。



シェトランド・ニットの原型はフェアアイルに辿り着くと言われますが、生活の糧を得るための創意工夫がなされて来た、つまり商品としての見栄えのために取り入れられて来た要素も、結構あると思われます。

現在、フェアアイル・セーターは、仕事の限られるフェア島で重要な産業になっているわけで、当然、機械編みで行われていますし、そもそも、どんなベテランでも1着100時間はかかると言われるハンド・ニッティングは、今では商売として成り立たちません。

以上、フェアアイル・セーターは、そういうものなんですが、

(1)ハリス・ツイードのスポーツコートの下に着るのなら、これに勝る代物は、なかなかない。

(2)これを着ていると、何故か女子に「可愛い〜」と言われ、恥じらうコトが出来る。

という、強引な結論で終わるお話でした。(笑)
by yabushun | 2013-12-08 02:31 | KNITS | Comments(0)
シェットランドセーター
すっかりセーターが要る季節となり、久々にシェットランドセーターを購入しました。

トラディショナル・テイスト大好き人間にとって、基本の一つであったシェットランドセーターですが、最近あまり見かけなくなった気がします。

そもそもシェットランドセーターは、イギリス北部のシェットランド諸島に産する羊毛によって作られたものを言い、よって、本物の生産量は少なく、似せた風合いのものをシェットランドセーターと称して売られていることも多いと思います。
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でも、どうせ買うなら、本物でしょ!

独特な羊毛の香りがたまらない!

素朴な風合いと、軽い着心地、チクチクとした質感で編まれたシェットランドセーターは、クルーネックのプルオーバータイプが定番。

そしてオッサンの私にとって、シェットランドセーターと言えば、何と言ってもマックジョージ( MC GEORGE)社のものです!
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ブルックスブラザーズのニット・ファクトリーだったことでも知られるマックジョージ社は、1881年にスコットランドに設立されたとされます。

当時のオリジナル商品はニット編みの手袋で、その風合いの良いシェットランドの手袋は、瞬く間にマックジョージの知名度を上げるのに貢献。

その後、製品アイテムも増え、その中でシェットランドのセーターは、特に作りの良さ、厳選された原毛、独特の色調と洗練された染色によって、シェットランドセーターと言えばマックジョージと言われるまでになったとされます。
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ちなみに、英国で生まれたシェットランドセーターを、1904年に初めてアメリカに紹介したのがブルックスブラザーズです。

昔のブルックスは、マックジョージとか、ジョンスメドレーのシーアイランド・コットンものとか、ティファニーのカフリンクスとか・・・本当に良いものを扱っていたんだよなぁ・・・
by yabushun | 2010-11-18 07:33 | KNITS | Comments(0)