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加藤式モノーラル・ホーン・システム
オーディオ巨匠シリーズ。(笑)

これも、雑誌で初めて見て、度肝を抜かれた装置です。

生涯モノーラル再生を通された、加藤秀夫先生のオール・ホーン・システム。
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画像は「別冊FM fan」誌の切抜きだったような記憶があるのですが、間違っていたらご免なさい。

説明文では、

『低音ホーンの開口が目立つスピーカーは、ホーン形3ウェイの構成で・・』(引用)

と書かれていましたが、
巨大な低音木製ホーン、中音用木製マルチセルラホーン、中高音用木製マルチセルラホーン、そして鼓膜より薄い4ミクロンの振動板を持つ「マッシュルーム・ベル(MUSHROOM BELL)」と呼ばれた高音用トゥイーターからなる、4Way か5Way 構成に見えます。

それぞれの帯域を受け持つユニットが分散された、独特なレイアウトですね。

曲線になった木製の壁(バッフル)が、ルーム・アコースティック調整を兼ねた、イコライザーのような役目を果たしているのでしょうか?



驚くべきことは、カートリッジからドライバーに至るまで、全て加藤氏による設計、自作という、途方も無いシステムであるということです。



再び説明文からです。

『低音ドライバーにはMFB方式が採用されている。VCの延長上に検出コイルを設け、そこに派生した電圧をアンプ前段に戻し、コーンの動きを制御するもので、以前「ラジオ技術」誌に発表し、長年研究されているテーマの一つである』(引用)

「MFB方式」とは、「モーショナル・フィード・バック」の略で、スピーカー・コーンの振動速度を検出し、アンプ入力と比較し、コーンの動きを制御するスピーカー・サーボシステムのことです。

MFB制御に関しては、その後、高橋和正氏も「ラジオ技術」誌で色々書かれているのは存じてはいるのですが、私には、当然、手に負えないものでありました。(笑)

然う然う、SONY が一度、SA-S1 というモデルで、ウーファー部にMFB方式を採用したものを商品化(1995年頃)したことがあるんですよね。
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素晴らしいデザイン処理がなされたプレーヤー。

加藤式3点支持、マグネフロート、糸ドライヴ、なのだと思います。

画像では見えづらいですが、ターンテーブルを横断するように、加藤式糸アームリフターが張られています。

カートリッジは、超軽針圧(0.3g ぐらい?)の、MCタイプなのでしょう。

全くスクラッチ・ノイズがない再生音、と聞きました。
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『人間が悲しい時、うれしい時に聴きたいのが音楽のはずだ。その再生には音楽信号に何物も加えず、何物もとり去らずが私の持論』

と、40年以上の歳月をかけてレコード再生の限界に挑戦されつづけた、加藤秀夫先生のモノーラル再生システム。

一体どんな音がしたのでしょうね。
by yabushun | 2014-10-09 12:08 | AUDIO | Comments(7)
Commented by プリウス at 2014-10-11 23:09 x
yabushunさん、こんばんは!!

これまた、”執念”の作品ですね!!
・・理論に基づいた、シンプルな?・・モノラルシステム!!

オーディオは、”進化しているのか?”・・・・その答えが見えそうです!!
Commented by yabushun at 2014-10-12 01:00
プリウス様、全く仰る通りで。
情熱の有りっ丈が注ぎ込まれているものから発せられる、えも言われぬ迫力があると思います。

加藤ホーンシステムの画像、結構レアだと思うのですが、ブログのアクセス数は全然上がりませんでした。(笑)
今は、調布に移転したサウンドボックスが、このシステム、取り扱っているようですね。
30年前(笑)、お店が外神田にあった頃、ガラード401用の積層ボード作ってもらったことがあったんですが。
Commented by yabushun at 2014-10-12 01:00
そもそも45/45方式のステレオ方式は、カッター屋が開発したもの。
溝の縦横の合成振動を拾うため、信号が混変調されやすく、いわば疑似ステレオに近い効果しか出ない。
つまり横方向のピンポン効果(移動感)は出るが、前後方向の距離感は出にくい。
本来の意味での音像の立体感は表現出来ない。
音の場合は、モノーラルの方が、音楽をより伝えてくれる。

というのが、加藤先生の主張でありました。
プレゼンスの表現に関しては、デジタルの時代になったからと言って、進化したとは全く言えず、未だに私たちは、WE、ベル研の技術者の手のひらの上でいるのかも知れませんね。

私も年だから思うのですが、プリウス様も、そろそろモノーラルにしようと思うコト、ありませんか?
但し、オール・ホーンはやめないで。(笑)
Commented by プリウス at 2014-10-12 22:00 x
yabushunさん、こんばんは!!

アクセス数が伸びないとは残念ですね、、、、オーディオは若者に人気が無いようです。

私も、学生時代に”(オーディオは)WE、ベル研の技術者の手のひらの上でいる”と
感じておりました。

出てくる音が、全く”想定外”の生々しさで、他のシステムが一気に色あせました。

師匠の話ですと、WEが解散する頃の、”生すり実験”で、
当てた人は”たった2%”だったそうで、WEの技術者は、
「98%オーディオは完成しており、残り2%は皆さんの個性で楽しまれて下さい。」
と、言ったそうです。

私は、何十年もかけて、たった2%を楽しでいた訳です。。(笑

モノラルはまだまだですが、、、、、フルレンジは大好きです!!(笑
Commented by yabushun at 2014-10-13 05:27
アクセス数なんて、本当はどうでも良いんです。(笑)

「ラジオ技術」1985年1月号で、池田圭先生と加藤秀夫先生の新春特別対談が載ってましたが、何を追求するかに関して、お二人の立ち位置の違いが鮮明に出ていて、非常に興味深かったです。
ちなみに加藤先生は、WEのピックアップ、10A、20A、両方お持ちだったんですね。

フルレンジ歴、実は私、長いんです。
若い頃(JBLのモニター系全盛の時代)は、時代に逆行するが如く、ALTEC 755E を後面解放や平面バッフルに付けて、2A3等で鳴らしておりました。
バスレフや密閉箱でもない所が、センス良いでしょ?(笑)

755Eに関しては、山中敬三氏が「ウェスタン直系ということでサムシングがある」と書かれていたのを読み、「俺の耳って凄いな」と納得してたのですが(笑)、後にWE 755Aを聴いた時、余りに次元が違う音だったので、相当なショックを受けました。(笑)
Commented by オーディオ好きオヤジ at 2015-01-04 22:37 x
加藤秀夫氏のオールホーンシステムのことから
偶然目に留まりました。
1971年の冬(12月だったと思う)に加藤秀夫氏の
自宅で、氏の説明と共に、このシステムを聴かせて
いただいた経験があります。
良い点は、S/Nが極めて良いこと、ヴォーカルや小編成器楽曲の
自然さ(例えばバンガードのジョーン・バエズとか)ですね。
室内楽やソロなど、ピアニッシモの美しさに重点
を置く人には、かなり理想的に感じると思います。
欠点として感じたのは、低域のもやもや感と分解能不足
です。
しかし、ピアノのリアリティ(スピーカーの存在感を
感じないかどうか)に関しては、??と思いました。
今のダイナミックレンジの大きなデジタル録音の再生
はかなりきついと思います。音楽かどうかはともかく、
鬼太鼓座の和太鼓とかの再生は無理でしょう。
氏の演奏家論もいろいろ聞かせていただいたのですが、
カラヤン、リヒテルをボロクソに言っていたこと、
カール・シューリヒト、バックハウスや英デッカの
モノラル録音を高く評価していたことが印象に残って
います。
それと、MFBに関しては、速度帰還+ホーンということは
理論にマッチしていますが、帰還量に応じた歪みの低減が
得られているかは、データが一切公開されていませんので、
検出方式の欠点と共に疑問に感じています。
Commented by yabushun at 2015-01-05 02:30
オーディオ好きオヤジ様、はじめまして!
貴重なご体験に基づくお話、一歩踏み込んだご見解を頂き、ありがとうございます。
なにしろ加藤式装置を聴ける機会など皆無で、再生音は想像するほかありませんでしたので、非常に参考になりました。

デッカ録音に関するお話は思い当たる節がありましたしが、カラヤン、リヒテルをボロクソに言ってたんですね。(笑)
MFBに関しては、良くわからないと言うか、早々に打ち切るといった姿勢で、わかろうとして来ませんでした。スミマセン。(苦笑)

加藤秀夫先生を取り上げた動機の一つは、まず、尋常ならざる打ち込み方、その凄みみたいなものを感じて欲しかったからです。企業の提灯持ちみたいな人ばかりではなかったのよ、と。

ちなみに、このブログの読者で「S/N」の意味を理解している人は少数と思われ、「SM」と誤読している人の方が若干上回っている可能性がありますが(笑)、今後とも宜しくお願い致します!
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